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会社都合の大幅な減給は許される? 減給されたら確認すべきポイント

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2020年05月26日
  • 労働条件・ハラスメント
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会社都合の大幅な減給は許される? 減給されたら確認すべきポイント

沖縄労働局の統計によると沖縄県の最低賃金は、1時間あたり790円(令和元年10月から)で、前年より28円引き上げられています。
しかし全体的な賃金の状況は好調でも、「ある日突然、給与を大幅に減給され、どう対処すればよいか分からない」といったご相談が寄せられることもあります。これまで通りの収入を見込んで住宅ローンや教育ローンを組んでいた方などにとっては、大幅な減給が生活に与えるダメージは特に深刻なものでしょう。

ダメージを回避するためには、減給された理由、減給の違法性の有無を確認し、会社と交渉するなどの対処が必要です。また減給されたことによって退職を決断した場合、より充実した失業給付を受けるための知識を押さえておくことが重要です。

本コラムでは、「減給が認められるかどうか」や「減給による退職は会社都合退職にできるのか」について、ベリーベスト法律事務所 那覇オフィスの弁護士が解説していきます。

1、減給が認められるケース・認められないケース

まず会社による減給が認められるケースと、認められないケースをみていきましょう。

  1. (1)減給が認められるケース

    ●懲戒処分に基づく減給
    会社は従業員に対して、就業規則などに基づいた懲戒処分を行うことができます。
    懲戒処分は、問題行動の程度などによって「戒告」「譴責(けんせき)」「減給」「降格」「出勤停止」「解雇」といった種類があります。

    会社が懲戒処分として「減給」を行う場合には、減給の限度額が労働基準法上規定されていますので、懲戒処分としての「減給」では大幅な減給にならない仕組みになっています。

    また、会社が懲戒処分として「出勤停止」を科す場合に、出勤停止期間の給与を支払わないことで実質的な減給になることは認められています。この場合、減給の限度額の規定は適用されません。

    ●降格人事による減給
    降格人事が行われたときには、役職手当がつかなくなるなど、結果的に減給になることがあります。
    このようなケースの減給は、基本的に有効とされます。

    ●配置転換による減給
    就業規則などに定めがあれば、原則として配置転換命令を行うことができます。そのため、合理的な配置転換に基づいて業務内容が変わり、結果として減給になるようなケースも有効とされます。

    ●従業員の合意がある減給
    会社の経営状態が思わしくないなどの事情で、従業員の合意を得て減給するケースも有効です。従業員の合意があれば大幅な減給も認められうるので、納得できない減給については安易に合意しないようにすることが大切です。

  2. (2)減給が認められないケース

    次のようなケースでは、違法不当な減給となり、減給が認められない可能性があります。

    ●減給の懲戒処分が不相当と判断されるケース
    懲戒処分として減給を科すことが不相当なケースでは、減給が認められない可能性があります。
    具体的には、懲戒処分の対象となった従業員の問題行動などと比較して、懲戒処分として減給処分を科すことが重すぎるといったケースが考えられます。

    ●不当な配置転換であったケース
    原則として会社には、配置転換を従業員に命じることが認められています。しかし、例外として「業務上必要がない場合」や、業務上必要があっても「他の不当な目的でされた場合」「労働者が通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を被る場合」には、配置転換命令は無効になります。

    減給を目的としての配置転換命令は、認められません。

    ●合意なく減給されたケース
    懲戒処分、降格人事、配置転換などの理由がなく、かつ、従業員の合意もない場合には会社側から一方的に減給することは許されません。たとえば、退職勧奨するためだけに合意なく減給するなどは認められません。

    減給が認められるケースなのか、認められないケースなのかについては、それぞれの具体的ケースに応じて判断する必要があります。
    減給に納得できない場合は、まずは弁護士に相談してみるとよいでしょう。

2、懲戒処分の「減給」には制限がある

前述したとおり、会社が懲戒処分として「減給」の制裁を科す場合には、労働基準法第91条の制限内でのみ減給することができます。

【労働基準法第91条】
就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。


上記の規定によって、1回の減給処分によって減給できるのは1日の給与の半額までになります。
また、1か月間に複数の事案に対しての減給処分をする場合でも、1か月の減給額の合計は月給の10分の1を超えることはできないことになります。

3、懲戒処分の「減給」で確認すべきこととは?

懲戒で「減給」処分になったときには、「減給の制限に違反しないか」という点(2、参照)に加えて「無効な懲戒処分ではないか」を確認します。

具体的には、主に次のような点を確認するとよいでしょう。

  1. (1)就業規則に減給の根拠があるか

    会社は、就業規則などに基づいて懲戒処分を行うことが可能です。
    したがって減給処分になったときには、就業規則に懲戒処分としての減給が規定されているかどうか、また、懲戒処分事由が明記されているかどうかを確認し、自身の行為が懲戒処分事由に該当するのかどうかを検討する必要があります。

  2. (2)懲戒処分として妥当か

    懲戒処分には、問題行動の悪質性の程度などによって段階があります。
    たとえば、ささいな問題行動に対していきなり「減給」処分を科すといったように、問題行動に対して相当性のない懲戒処分は、無効です。

    まずは、懲戒の対象となった問題行動と処分の重さを比較して、懲戒処分として妥当かを確認する必要があるでしょう。
    懲戒処分の妥当性を判断することは容易ではないことが多いと思われますので、弁護士などの専門家へ相談することをおすすめします。

  3. (3)就業規則上の懲戒手続きに基づいているか

    懲戒処分は、適正な手続きに基づき行われなければなりません。
    たとえば、就業規則には「懲戒委員会を開いて処分を決定する」旨の定めがあるにもかかわらず、社長の一存で懲戒処分が行われているような場合、懲戒処分は無効になります。

4、減給が原因で退職したら「会社都合」で失業給付を受けられる?

会社に減給されたことによって退職を決意した労働者は、「自己都合」ではなく「会社都合」として失業給付を受けることができるのでしょうか?

  1. (1)離職理由による失業給付の違い

    雇用保険の被保険者が退職したときには、いわゆる失業保険をもらえる可能性があります。
    このとき、退職理由が「会社都合」である場合には、失業保険給付の要件や給付日数、金額などで「自己都合」の場合より優遇されます。

    会社都合は、会社の倒産や解雇などによって離職を余儀なくされたケースが該当します。
    一方、自己都合は自主的に退職願・退職届を提出して離職したケースが該当します。

    会社都合で退職した場合には、雇用保険法上の「特定受給資格者」としての権利を取得できるため、失業保険において優遇されます。(なお、自己都合で退職した場合でも、一定の条件を満たす場合には「特定理由離職者」として、「特定受給資格者」と同様の条件で失業保険を受けることができる場合もあります。)

  2. (2)離職票の離職理由を変えることは可能?

    会社に減給されたことによって生活の見通しが立たなくなり、退職届を提出して自主的に退職した場合には、会社から交付される離職票の離職理由欄には、自己都合と記載されてしまうことがあります。

    ただし、失業給付の手続きの際に異議を申し立てることによって、ハローワークで離職理由を判断してもらえる手続きがあります。手続きの結果、会社都合と認められたときには、特定受給資格者の権利を取得できるため、失業保険において優遇されます。
    では、具体的にどのようなケースであれば、減給が原因で退職した場合に特定受給資格者の権利を取得できるのでしょうか。

  3. (3)特定受給資格者に該当するケース

    減給を理由として退職した場合でも、退職を余儀なくされたと判断できる程度の減給でなければ、特定受給資格者としては認められません。

    減給を理由とした退職で特定受給資格者として認められるのは、次のようなケースです。

    「労働者が賃金低下の事実について予見しえなかった場合」で「労働者に減給前に支払われていた賃金に比べて85%未満に低下した(低下することとなった)ため」離職したケース

    このケースに当てはまる場合は、ハローワークに異議を申し立てれば、離職理由を会社都合と判断してもらえます。ただし、上記を証明できる証拠が必要です。給与明細などをあらかじめ準備しておくと良いでしょう。

5、まとめ

「減給が認められるかどうか」は、どのような根拠に基づき減給になったのかが重要です。まずは、就業規則や賃金規定などを確認してみることをおすすめします。

また、減給されたことによって退職せざるを得なくなった場合は、要件を満たせば「会社都合退職」として失業給付を受給できる可能性があることも知っておくとよいでしょう。
ただし、減給の妥当性などは労働者が自分自身で判断することは難しいので、不当な減給だと感じた場合は、弁護士へ相談することが得策です。

ベリーベスト法律事務所 那覇オフィスには、労働問題の対応実績が豊富な弁護士が在籍しています。労働問題は、雇用形態などによって取るべき対応が異なるため、まずは状況をお聞かせください。ベリーベスト法律事務所 那覇オフィスの弁護士が、問題解決に向けて全力でサポートします。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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